pc4beginnerの日記 はてなブログ版

はてなダイアリーで書いていたブログの移行です。

上村選手でビューを稼ごうとするエントリに荷担するエントリ

相変わらず愛のないエントリを書き連ねていたので、やんわりと人格否定してみる。

 ■上村愛子はなぜ勝てなかったのか?(ハックルベリーに会いに行く)

以下、一部を切り取って情報を操作した、とならないように長めに引用しました。

上村愛子選手は、結局勝つことの意味――とりわけ「オリンピックでメダルを取ることの意味」を、最後まで取り違えていたのではないかと思う。

特に彼女は、「オリンピックに勝つということは、『自分に勝つこと』に他ならない」というふうに勘違いして、そのための努力を、この4年、あるいはそれ以前の10数年前から積んできたのではないだろうか。それが、結局はブログで述べたような目標(オリンピックでメダルを取ること)を遠ざけることとなり、今回の結果につながった――そう思うのだ。

金メダルとは、けっして「自分に勝つ」ことではないのだ。他人に勝つ――つまり競争において他者より先んじることであり、それ以外のなにものでもないのである。

と言い切っている割には、上村愛子選手が前回のオリンピック以どんな風にオリンピックに照準を併せ、メダルを取るために努力していたのかには触れていない。オリンピックに対してのアプローチの変化についても。



前大会で世界最高峰と言われるエアを持ちながら5位に終わった後、彼女は点数を最も稼げるターンで得点を稼げるよう、カービングターンという武器の習得に挑戦している。それまで使用していたスライディングとカービングでは基礎点が違う(カービング:5点、スライディング:3点)ため、習得すれば得意のエアと併せ大きな武器となるはずという計算もあったんだと思う。自分に勝つ、という精神論だけではなく、他人に勝つための計算がここにはある。

ちなみにモーグルではターン点、エア点、タイム点と評価基準が3つあり、それぞれの配分は50%、25%、25%となっている(らしい)。前大会ではこの中でエアを磨いていたわけだが、エアを磨いても1/4の点数しか伸ばせず、ターン点で上回る選手がいれば逆転されてしまう可能性がある。ここを克服すべく滑降の技術を変える挑戦をしたらしいが、これこそ「他人に勝つ」ための挑戦ではないだろうか。自分に勝つなら、エアを磨き続ければ済む話で、より多くの得点を取って相手より優位に立つ、つまり他人に勝つ技術をまず身につけようとしていたわけである(らしい)。

で、結果は前年度の世界選手権総合優勝という形で結実する。世界を相手に闘える能力を身につけ「他人に勝つ」事ができるスタートラインに立ったわけだ。

ところがこれが仇となり、他の選手も上村選手が身につけたターンの技術を使い始めてしまった。ここで少し前を行く後一歩があれば話は違ったんだろうけど、結果的に今年度は世界選手権でも苦労し、結果的にメダルには届かなかった。

上記で引用したエントリはメダルを取るために戦略を立て、その結果が前年度の世界選手権に総合優勝した事に触れていない。エントリ内で触れている小細工については、去年までは追いつき追い越せで出し惜しみできる状態では無かったと思うので難しかったんじゃないかと推測できるが、この事実を引用していなければそれにすら辿り着くことができない。

はっきり言えば、考察のプロセスは凄いのかもしれないけれど(フィクションとしてはそれなりに面白かった)、本質を捉えていない(と思う)ので、上っ面の事実だけを追い(というか、それすら捉えてないけれど)、結果として意味不明のエントリに仕上がっている。結果だけを見て適当な仮説を組み立て、あたかもそれが事実であるがように架空のフィクションを紡いでいる。フィクション書きたいなら仮名使えよ。

ちなみに私はモーグル全くわからないけど、wiki見て上村愛子でググれば、これだけの裏が簡単に取れる。

wikipedia-モーグル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AB#.E6.8E.A1.E7.82.B9.E6.96.B9.E6.B3.95

→「上村愛子」「進化」でググって出てきた記事
http://number.bunshun.jp/other/column/view/3243/

以前にもこの人のエントリを取り上げたことがあるけれど、書く技術はあるのかもしれないけど内容に浅さを感じてしまう。で、自身で公言している立派な思想や、文章作成の技術(が私よりずっとある)からこそ、勿体ないなぁと感じてしまう。

好意的に捉えれば上記のようになるけど、悪意を持って言えば、そんなエントリ見る度にイライラする。そんなの2ちゃんにでもかけよ、と。

ならば無視しろよ、といわれてしまうだろうけど、出鱈目文章がいつまでも晒されるのはこまるので、敢えて引きずり出しておかしいのではないかと問題提起しておく。

私もテレビや各種web記事を元にした推測なので正しくない可能性は大いにある。だが、事実から裏を取ってそれを元に仮説を組み立てるプロセスがないid:aurelianoのエントリには見られないので多少マシかなと。

あと、引用エントリ内の比較対象のお二方は格闘技の偉人なので、審査員にアピールするモーグルの勝利に対するプロセスとは違うような気がするが、これについては格闘技に詳しくないので参考意見程度で、と付け加えておく。

まとめ。
引用のエントリは思考テストとしては面白いが、思考テストと明記しておかないとどこかの扇動しか知らないマスコミと同じになってしまうのではないか?と思いました。とまぁ、余計なお節介を焼いたところでこのエントリを終わりにします。読んでくれた方、お目汚し失礼しました。

・・・あ、人格否定してないや。id:aurelianoって多分良い人なのでよしとします(おい)。