価格破壊の先にあるものはなんだろね。
最近考えてることとちょっとリンクしたのと、安売りがフリーミニアムにちょっとリンクしたので。
哲学なき値下げが会社を滅ぼす(田中靖浩の管理会計入門講座(最終回))
中安く売る事で成功してる人たちって、今流行の「フリーミニアム」に通じる商売してると思うんです。
安売りの人たち:
数を売るのが大前提
←量産効果だけでなく、流通が増えることで広告効果もある。
そこから産まれた「下地」を加工して、高利益商品を生み出す。
←数を売ることで、商品を生み出す体力がついている、
フリーミニアム:
ばらまいて広告効果を得るのが大前提。
←ばらまくという行為がクチコミの広告効果も生み出す。
そこから産まれた下地を、有料に誘導して利益を産み出す。
←ばらまく過程でターゲットの反応を見て、有料にうまく誘導する。
どちらも最初の手で裾野を広げ、そこから利益を生む仕掛けを作り出しています。つまり安売りだってそれだけで利益を生むのではなく、それを利用して高い利益を生み出す商品を作ったりしてるわけですね。
そうすると引用のURLで、とくに3p最後から4pのくだりで気になる点が。その部分、〆の言葉を引用すると
値下げでなく健全な高価格で規模の縮小=ブランド戦略を考え、設備投資にも慎重になったほうがいい。こうなると酒を飲むより管理会計の勉強をしたほうがいいかもしれない。
というのは、元々安売りとセットだったんだから今さらって気がする。
例に出されているホンダでは、アメリカではバカ売れした安売り車の「シビック」をベースにしたアコードというちょっと値段の高い「大きなシビック」を売って稼いでいた時期がありました(今もそうかな?)。シビックでも稼いでいるけど、アコードは利鞘が高いのでもっと儲かります。アメリカホンダの主力商品は、有名なシビックではなくてアコードだったのです。
安売りだけで稼ぐスズキのような珍しい例もあるけど、低価格の小さい車というイメージがあるホンダですらそんな商売をしていたのです。
そのシビックが売れなくなったからアコードに注力するってのは、今までの成功事例から大きく離れることで難しいと思うのですよね。ならシビックを売るアイデアを考えようよ、と。
シビックが駄目ならもっと安いフィットをベースにすればいいし、実際そうなりつつある。単価を下げた分売れてるし、数が売れれば売れるほど、その上に載せる高付加商品も売れやすくなるわけだから、どんどん値下げしてどんどん作ればいい。
安売りをしてきた人たちは、付加価値のある高利益商品とセットであることが多いので、高利益の商品だけを売るってのはすごく難しいと思うのです。なら今までのやり方をもっと推し進めた方が、生き残れる可能性は高くなるかな、と。
ちなみに前述のスズキだけでなく、ニトリなんかも安売りだけで高利益商品を持っていない珍しい企業です。この辺はトップの判断なので良くわかりませんが、安売りだけでも儲けることは出来るようなのでよく分かりません。
まとまらなくなったのでこの辺で。ひでぇ文章だ。