システムは「サービス」という言葉を含んでいる
仕事でシステムのサポートや保守をしている関係上、タイトルの言葉を強く感じます。
どんなシステムも、そこには使用するユーザーが存在します。このユーザーに対して、システムというのは基本的に便利になることを提供するものになります。人に対して便利になるのですから、使う人は幸せになってほしいと私なんかは考えます。
しかし、システムは必ずしも人を幸せにするとは限りません。
たとえば、システムの使い勝手が悪いと、効率化のために導入したシステムもその効果を発揮しきれなくなってしまいます。いわゆる、ユーザビリティが悪いというものです。
また、必要な保守を受けられないシステムも同様です。日々の使用や改変に対して少しずつダメージを蓄積し、いつの間にか本来の性能を発揮できなくなると、ユーザーに対してストレスを与えるようになってしまう場合があります。こちらはユーザービリティの低下というものです。
前者はシステム導入時に改善が出来るため、比較的予算の融通が利く状況で改善を行うことが可能です。しかし後者は既に稼働開始されており、それほどの予算が割けないために発生する場合が多くなってしまうように感じます。
特に、現在のようにお金が無い状況では後者のパターンは多く発生するように感じます。
システムは生物(なまもの)です。時代の流れや日々の使用状況に対して少しずつ手を加える必要があり、この部分の作業はまさしくサービスと呼ぶべきものです。このサービスがおろそかにされてしまうと、システムの本来の能力が発揮できず使う人達のストレスとなる。
「システムはちょっと・・・」
とか、
「所詮システムなんて・・・」
という言葉を聞くたびに悲しい思いをする技術者は、私だけではないのではないでしょうか。