デジタルって言葉について
デジタルのお仕事をしているとわりかし「デジタルしかできないんじゃね?」と言われることが多いのですが、事実その通りです。というか、デジタルすら満足に使いこなせている自信はありませんが。
でも、そう言ってくる人に限ってデジタルを見下していたり、デジタル万能とかいう人が多いです。そういう誤解に基づいて言葉を発してくるので、返す言葉を持てません。理解してもらえないから。
そもそもデジタルって人間が使う「道具」の一つでしかなくて、「道具」って言葉と同じぐらい広い範囲に意味が適用されます。なので「私はデジタルを完全に理解している」という人間がいたら詐欺師確定です。「私はデジタルを使いこなしている」というのならまぁアリなのですが(デジタルを道具と置き換えるとわかります)。
あと。
デジタルの世界って割と職人の世界で説明できるものが多くて、例えば上の言葉もその世界の人が言ったと置き換えるとわかりやすいです。超一流の職人さんは、自分の技術に対して「まだまだ」というし、貪欲に外の世界の知識を吸収するし、物事に壁を作らず考えます。
だから、デジタルって言葉に壁を作る時点で理解してないってことになります。もっとも、そんなことは百も承知で生きる糧を得るためにポジショントークをしている人も多いんですけどね。
そもそもデジタルって言葉の本来の意味は「電子計算機」じゃないので、みんな使い方間違ってるんです。上の言葉も正確には「デジタル」ではなく「デジタルコンピュータ(電子計算機)を利用した各種電子機器」となり、ここまでちゃんと説明すればそれが「道具」だってわかるんですよね。
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下記の書籍の概要も「デジタルは道具」と割り切って読めば大したことは言ってない(ちょっと暴論ですが)ことがわかります。でも、デジタルって言葉が神格化されてるからこういう本が成り立つんですけどね。あと、コンピュータって「自動計算器」で、アナログのものもあります。言葉って難しい。