pc4beginnerの日記 はてなブログ版

はてなダイアリーで書いていたブログの移行です。

ハコモノは「歩けるよう」計画的に。

気になる情報を見かけたので書き散らしてみました。

2015年12月2日静岡新聞(三島駅南口に高層マンション)

JR三島駅南口の再開発を進めている三島市が、公共スペースを備えた22階建てと13階建てマンションに医療機関を併設させた複合施設を建設するモデル案を複数の開発業者に示していることが1日、分かった。

駅の目の前にドカーンと箱モノを作り、収容力のある駐車場とでかいマンションを建てるって地方でよくある光景ですけど、その結果そこから後ろに人も物も金も流れていかなくなるんじゃないかと。隣の沼津がそんな感じになりつつありますけど。

鳥栖って街で典型的なそれを見たことがあります。大きなハコモノに何でもそろってて、雨に濡れずに乗り降りできる駐車場も完備。結果、その後ろにあった商店街がシャッター街じゃなくて、更地にまで進行してた。もう10年ぐらい前の話だから、さらに悪化してるか、良くなってるかはわからない。

船橋駅はこれに近い作りになってるけど、箱モノがそもそも多様で、かつ、商業ハコモノやマンションがあるのは商店街側の反対に集中してる。しかもでかい商店街が「歩ける範囲」にある旧街道の元商店街(元、だけど)までずっと伸びていて、その終点あたりにでかいマンションがいくつか建ってる。ここから駅に向かって「歩いて」人が流れるので、商店街は商機を生み出してもらってる。
そして線路の左右は「歩行者専用」の太い連絡通路で繋がってる。だから、比較的広い範囲に商圏が展開されているので人が動く。お金も動く。珍しいパターン。

これからハコモノを作るのなら、既存の商圏にどんな影響が出るのかを考え、マンションを建てるのならそれが既存の商圏にどれだけ流入するチャンスを産みだせるのか、口を出せる人はどんどん口を出し、許可を出す人はこれについて計画者に釘を刺せばいいのになぁ、と思うのです。

その場所を人が歩かないと、商売は発生しないのです。だから街に人を歩かせるための仕組みをどんどん作らないと、その地方はいくらでも衰退していくと思うのです、と。ネット商売全盛ですが、これは場所を選ばないのでモノとヒトにアクセスしやすい都市部に集中していってしまうとおもうのですよ。

こんなの当事者には釈迦に説法でしょうけど。アウトレットとか大規模商業施設って、あれ、小さな人工の街ですからね。もともと街に何かしらの付加価値があるのであれば、それを生かしたグランドデザインを引いてハコモノを作らないと「何処にでもあるありふれた街」になっていくと思うのです。

そんなわけで、この運動には全面的に賛同します。

12/6 「三島駅南口の整備を考える市民の会」の設立準備会の開催について

自然環境に配慮することが、長い目で見れば三島という街で商売するうえで重要な財産の保全になると思います。

そして特定利権者ではなく、なるべく多くの市民に、そこに住んでいる限りできるだけ長く恩恵が受けられるハコモノができるのを願っています。