pc4beginnerの日記 はてなブログ版

はてなダイアリーで書いていたブログの移行です。

ITシステムの仕事はとてもアナログな仕事。

ITシステムの仕事なんてやってると、0と1で分けられるデジタルで無機質な仕事だと思われがちです。


しかし実際には0と1になっていない言葉を0と1に翻訳したり、0になったり1になったりする言葉をじっくり聞いてあげて、どちらにするのかを一緒に考えてあげるアナログでめんどくさい仕事が殆どです(翻訳、という言葉はこの業界の師匠の言葉)。


コンピュータに作業をさせるためには、必ず0と1の世界に翻訳する必要があります。しかし人間の言葉(思考)は基本的に揺らいでいるため、時にそれに対して判断を迫ることもあります。この作業が高い頻度で冷たいと言われます。


しかしシステムがきれいに0と1の世界におさまらないと、様々なトラブルが起こります。そのトラブルは結果的にユーザーの負担となるので、原則として揺らぎを許容できません。システムの構築(導入)とは、そんなコンピュータと人間の間で板挟みになるお仕事です。


しかし、ITシステムはそんな揺らぎを持つ人間の作業を肩代わりする仕組みなので、揺らぎをどうしても許容せざるを得ない場合があります。その場合、誰かがシステムとユーザーとの間でクッションや潤滑剤となってこれを維持する必要が出てきます。これがITシステムの保守のお仕事です。作って終わりじゃないので、構築よりもコンピュータと人間の間で板挟みにされるお仕事です。


なので「何でシステムってコンピュータなのに不安定だったり、保守といって人間がゴニョゴニョやってるの?」なんて言わないでください。その問題は、そのシステムが代行している作業(もっと正確に言えばそこに携わる人間)の揺らぎが原因なんです。システムの保守屋はそんな揺らぎまで全部ひっくるめて考え、対応するんです。全然デジタルじゃないです。


まぁ、少なからずプログラムやコンピュータ側のバグも原因ではありますがw
このところアナログな作業に思うところがあって、何となく書いてみました。


今日はそんな愚痴混じりな感じで。