pc4beginnerの日記 はてなブログ版

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パチンコ屋さんを巡る不可思議な事

パチンコのような中毒性のあるギャンブルを取り締まる風俗営業法という法律があります。

パチンコのような業態の営業を行うには、上記の法律により各都道府県の公安委員会の許可を要する必要があります。

委員は警察または検察の職務を行う職業的公務員の前歴の無い人から選ばれています。



この時点で警察とパチンコ店は切り離されています。



しかし、もう一つの組織を入れると話が変わってきます。それは保安電子通信技術協会(保通協)です。

保安電子通信技術協会(保通協)は公安委員会より業務委託を受け、パチンコ・パチスロ機が過度に射幸心を煽らないよう検定を行います。

この保安電子通信技術協会の前会長は前警察庁長官であった山本鎮彦さんだったそうです。さらに職員の1/3が警察出身者でもあるそうです。本来結びついてはいけない組織がここで関係してきます。



まだあります。



パチンコは景品だけでなく、三店方式と呼ばれる仕組みにより現金化が可能です。

東京都ではこの業務を何故かパチンコ業者が作った東京商業流通協同組合、東京ユニオンサーキュレーション株式会社がそれを担っているそうですが、この組織にも多くの警察OBが天下っているそうです



こんな所でも警察とパチンコ業界は関係しています。



もっとすごいのは、パチンコ屋そのものと警察の関係です。



貸金業クレディセゾンの連結会社であるパチンコ業界大手のコンサートホールは、各店舗ごとに警察官1名の天下りを受け入れることを警察への求人で表明しているそうです。

また、パチンコメーカーのアルゼでは、前警視総監である前田健治を常勤顧問として迎え入れていた事があるそうです。警視庁のトップが、パチンコ屋さんから給料をもらっていたんですね。



え?全部OBだから直接警察は関係ないじゃないかって?



いえいえ、自分の胸に手を当てて考えてみてください。

日本人は先輩と後輩の関係を重んじる、義に厚い国です。先輩に頼まれたらNoとは言いにくいでしょう。そんな先輩達が、管轄すべき業界にお世話になっているのです。

「○○君、ここは一つよろしく頼むよ!(ワシの給料がかかってるんだから)」

グレーな判断を求められたとき、恩義ある先輩からこのように言われたらあなたはクロと判断できるでしょうか。

そんなわけで、パチンコ屋さんは過当競争に打ち勝つために日々グレーな部分を攻めているのですが、そのグレーな部分をすり抜けるために本来関わってはいけない組織と関係を持つ人達を迎え入れているのです。



そんな事実を考えながら、以下のエントリを読み返すと味わい深さが増すというものです。

【このエントリのトリガーになった記事たち】
 ・パチンコが「このままでいいわけがない」理由
 ・国辱 - 書評 - なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか

ちなみに。私の親族にはそこで働いている人もいますし、パチンコをする人もいます。親父も昔やってましたし、先輩や後輩にもパチンコ打ちは沢山います。過去には親族がパチンコ店を経営していた事もあるそうです(とっくに潰れていますが)。

それぐらい身近にあるものではありますが、決してギャンブルである事を忘れてはならないと思うのです。そんな思いを記しつつ、このエントリを終わりにします。

【参考リンク】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E4%BF%97%E5%96%B6%E6%A5%AD%E7%AD%89%E3%81%AE%E8%A6%8F%E5%88%B6%E5%8F%8A%E3%81%B3%E6%A5%AD%E5%8B%99%E3%81%AE%E9%81%A9%E6%AD%A3%E5%8C%96%E7%AD%89%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B3%95%E5%BE%8B
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%AE%89%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%BA%97%E6%96%B9%E5%BC%8F
http://jeba-ff11diary.at.webry.info/201002/article_7.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%81%E3%83%B3%E3%82%B3#.E8.AD.A6.E5.AF.9F.E3.81.A8.E3.81.AE.E7.99.92.E7.9D.80

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