pc4beginnerの日記 はてなブログ版

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本の電子化 雑感2 判型について

ある意味、昨日の続き。

自炊(スキャン)することによって気付かされた事がたくさんありますが、下記のような電子書籍への期待を読む度にそこがクリアしていけるのか、と考えてしまいます。

このインパクトは現在進行形! “電子書籍の衝撃” by 佐々木俊尚(No Second Life)

クリアしなければいけない事として最も気になるのは、画面サイズへの最適化です。

たとえば、iPadの画面で自炊したA4雑誌を読むのはとても厳しいものでした。もし大きなモニタでも、画面との距離から全表示では無理でしょう。電子化されるなら、どんな画面サイズで読まれるかの最適化を行わない限り「読者への負担」が発生するような気がします。負担=抵抗になるので、これはあまりよろしくありません。

画面の拡大、縮小は非常手段で、出来る限りページ送り以外に何もしないで読んでいきたい。しかし、いちいちいろんな画面サイズのものに合わせるとなると、編集への負荷がかかります。このあたり解決策はあるのでしょうか。

現状では画面サイズの統一規格ぐらいしか思いつかないですけど、そうなると先駆者のiPadの9.7インチがひとつの目安になるかもしれません。

iPadの画面ザイズでは、マンガやA5サイズの新書、文庫本など、判型が小さいものは十分です。しかし新聞のような一覧性を求めるのはこのサイズでは厳しい。できればA4サイズの画面が欲しいところですが(13インチぐらいかな?)製品化するにはまだまだ重量的に厳しそうなので、今後技術革新がどこまで進むかが鍵でしょう。

しかしiPadで垣間見える電子書籍がもたらす未来のすばらしさには期待せずにいられません。何時でもどこでも自分の「本棚」にアクセス出来るのがこれほど便利だとは思いませんでした。もし電子書籍が充実しなくても、自炊によって書籍の電子化は進みそうな気がします。

ちなみに電子書籍ですが、A5までのサイズで編集すれば紙と電子両方で出版するのにコストがからないような気がします。日本では電子ブックリーダーはほぼiPadしかありませんから、これで読むのにはA5ぐらいまでが良い感じなので。

また、PDF化して無料お試しで配るのにも適してるのではないでしょうか(そうすればKindleでも読める)。紙と電子媒体、両方で配布できるものを低コストで作る体制を構築することが出版業界で求められているような気がします。

そうなると、Numberとか、判型が特殊なものは難しくなっていくような気がします。いちいちレイアウトを変更したモノを作るわけにはいかないでしょうから。

ちなみに自炊ユーザーが増えることは出版社にあまりよろしくないように思うのですが、とりとめなくなってきたのでこのあたりは何となく明日に続きます。