pc4beginnerの日記 はてなブログ版

はてなダイアリーで書いていたブログの移行です。

無料という言葉に潜む、甘い誘惑と罠。

ここ以外にもブログを書いていて、パソコンのハードやソフトについて書いているブログ「パソコンとそれに繋がるもの」で、最近以下のエントリがボチボチとビューを稼いでいます。

ニュース:Office無料化->2010年パソコンとそれに繋がるもの

Googleの大攻勢によって、Webの世界では劣勢に立たされているマイクロソフトキラーコンテンツとしてOfficeの無料化に踏み切るといったニュースについてのエントリですが、個人的にはその無料化には反対だったりします。

というのも、ソフトウェアは多くの人が携わって作り出すもので非常にカネがかかります。ま、そうでないものもあるんですが、少なくともOfficeはカネかかってます(と思います。機能を見る限り)。それを一部機能だけとは言え、無料化に踏み切ってしまうのは上記エントリで紹介しているページタイトルにもあるように「危険な賭け」だと思うのです。

一回タダにしてしまうと、人間てのは欲張りな生き物なので「無料で良いじゃん」と言ってそちらを使い始めます。機能の多寡はあるけど、同じ事が出来るソフトで無料と有料があったら、確実に無料版を使う人が増えますよね?特に今のOfficeは無駄な機能をてんこ盛りにつけているので、無料版の軽さに味をしめた人が有料版を捨てて流れこむ可能性もあります。その結果、売上げは落ちると思うのです。確実に。

この大不況でも稼ぎ続けるマイクロソフトの収益の大黒柱であるOfficeが売れなくなったら、大規模なレイオフが発生するでしょう。すると今でも水モノと見られやすいIT業界の株価は下がり、連鎖的に経営に打撃を与え、それが新たなるレイオフに繋がり、以下エンドレス。なんていくらでも悪い予測が出来てしまいます。

他の企業ならともかく、マイクロソフトGoogle、オラクルなどのIT業界の個々の分野のトップランナーは売上げ落としてはイカンのです。彼らが稼ぎ続ける事によって業界の裾野は広がり、その恩恵を受けて様々な仕事が産まれ、雇用に繋がるのですから。

なので、タダはダメです。それなら安くしろよと心から言いたい。Officeの売上げがWebサービスの類似製品に食われるというなら、ワード、エクセル、アウトルックの廉価版を1万円で売ってくれれば魅力的な製品になると思います。

今回の無料化の一番の原因であろうWebサービスWindows Liveの魅力を上げるためなら、今提供しているサービスとWindowsとの親和性をもっと高める方向にリソースを割いていただきたい。OS、ビジネスソフト、DBとそれぞれの分野のソフトをブラッシュアップを続け、有象無象の輩に叩かれ続けてもここまでのものを作り上げたのですから、同じ事をWebサービスでもやれば良いんです。

たとえOffice無料化でマーケティング的にシェアを伸ばしても、トータルでのサービスが提供できないのならアウトだと思うのですがいかがでしょうか。



我が家には、Windows 7/Vista/XPの各OSのパソコンが、家族の分と併せ計5台も鎮座しています。

Officeも2007、そしてそれが重すぎてひとつ前の2003を併用して使っています。

仕事ではマイクロソフト系の技術を利用させてもらっています。WindowsServer、SQLServerVisualBasic等々。

先に挙げたWindows Liveももちろん使っていますし、Office LiveOffice Live Small Businessなんてまだまだユーザーが少なそうなサービスもガンガン使っています。

それだけのマイクロソフト製品のヘヴィユーザーからの、切なる願いとしてこの言葉を届けたいです。



「タダはイカンザキ!」





・・・あ、間違えた。