pc4beginnerの日記 はてなブログ版

はてなダイアリーで書いていたブログの移行です。

平社員が会社というシステムに「頼る」危うさ

※ここでいう平社員は、新入社員と言えなくなった人たちで、かつお金と人事の決裁権の無い人を指します。

「会社の言うとおりにやっていたのに!」

上記の台詞は、平社員として「会社の言うことに従う」と言って働いていた人が、ある日突然自分の置かれている境遇に問題があることに気が付いたり、解雇されたり、会社が倒産してしまった際に決まって言う台詞です。

ですが、そもそも会社に従って働いたとして、会社がその人の人生を担保などするはずもありません。会社にとって社員は労働力であり、資源です。それを有効活用し、利益を生み出すのが経営陣の仕事であり、社員の人生設計をするのが仕事ではありません。利益を生み出す課程で、切り捨てられる社員がいても何ら不思議ではないと私は考えています。

ちょっと厳しい言い方ですが、終身雇用なんて幻想にしか過ぎません。会社が倒産すれば、その瞬間に仕事が無くなるのですから。そんな時、万が一に備えて準備している人だってうまくいかない人がいるのに、会社に寄りかかって生きていた人が立ち往生してしまうのは仕方無いのではないでしょうか。

私は商売人の家に生まれ、職人の修行をし(サボってばかりでしたが)、その後転職して会社員として飯を食う現在に至っています。
はっきり言って、会社員、いえ、平社員は何も考えずに仕事するには非常に楽な環境です。責任も少なく、赤字を出しても明日の飯を食うことにも困らず、必至にならなくても給料が上がらないことを呻くだけで済みます。酒を飲み、遊び、嫌なことを忘れれば生きていけるのですから。

また、その人の生産性にも疑問が発生します。つい最近読んだ本「脳が冴える15の習慣」に、追い詰められた「何か」が無いと力は発揮できないとありましたがその通りだと思います。危機感がないのに力を発揮できるのは、よほど理性を持った人か、もしくは盲目的に命令をこなせる方かどちらではないかと。

しかし、後者の場合には会社という存在がその人の人生の舵取りをしている訳ではないのですから、どこかに無理が生じる可能性があります。

結局、平社員は会社を大きくするような仕事をして高い役職に上り詰めるか、もしくは何かしらの技術を身につけて外に飛び出すぐらいの気概がなければ生き残れないリスクは十分にあるのです。

もちろん高い役職になれば必然的に責任が発生し、会社をクビになる危険性は高まります。独立しようものなら、仕事が無くなればおまんまの食い上げです。しかしそれはあくまでも自己責任であり、自分が挑戦した結果です。

これから逃げ出し、流れに身を任せている人間が呻くのはお門違いと言ったら言いすぎでしょうか。

以前のエントリ「女性を冷遇するシステム屋に未来は無い」で書いたことは、そこに眠っている技術を遊ばすのはMOTTAINAI、という視点で書きました。しかし技術がそこに無ければ、拾い上げることすら難しいと考えます。

社会人として自分を磨くと言うことは、技術を磨くと言うことと非常に近しい言葉になります。

自分の特技はどんなことか。
自分の今している仕事から学べることはどんなことか。
次に自分を高める仕事はどんなものだろうか。

仕事に漠然とした不安がある人は、こんな事を考えると良いのかもしれません。


このエントリ書いているタイミングで、マッチする内容を見つけてしまったのでトラックバックしておきます。小飼弾さんのブログには、独立するためのエッセンスがたっぷり詰まっていますが、この書評もその魅力にあふれたエントリだと思います。独立しなくても、気概を持って仕事するために宜しければどうぞ。

Be Free, at Home - 書評 - 仕事するのにオフィスはいらない(404 Blog Not Found)


最後に、当エントリは「今、飯が食えている人」を対象に書いています。
「今、飯が食えない人」にこんな事を説いても、それはお門違いだと言うことは認識しています。
その人達は、今を生きるために闘っているのですから。