pc4beginnerの日記 はてなブログ版

はてなダイアリーで書いていたブログの移行です。

ハウツーマニュアルで固められた新人は飽きた。

最近、休みになると自転車を漕ぎたくなります。なので今日のように雨が降るとストレスが溜まります。。。


それはさておき。


この前ご近所のカフェでお茶してたら、近くのテーブルで就活セミナー中とおぼしき方がいました。アドバイザーらしき人が話を聞き、色々アドバイスをしていました。しかし指摘の内容は「相手にいかに好かれるか」に終始し、どう話せば配慮しているように見えるか、と言うハウツーばかり。それはどうなんだろう、という違和感を感じてしまいました。


こうしてロボットのような笑顔を振りまく新入社員が出来上がるのかと納得しましたが、いいのかなぁ、これ。こんなハウツー詰め込まれた人より、目をキラキラ輝かせて自分のことをきちんと説明できる若い子と働きたい、というのが私の本音です。社会人としての配慮は必須ですが、そんなものは入社後に叩き込めばいいでしょう。聞く耳さえ持っていれば問題ありません。


やる気は後付けできませんが、礼儀作法なんて後付はいくらでも可能です。なんだろう、この違和感。これが今の社会なのか。憂鬱になりつつiPadで読書したり勉強したりしてました。iPad便利。


あと、この就活さん(うまい言葉が思いつかないのでこう言っておきます)は人の役に立つ公共Webサービス作りたいと、熱く熱く語っていました。でも、面談でこの話をするつもりなんでしょうか。


公共性を押し出せば押し出すほど企業としては採用しにくいネタですし、利益が出ない仕組みは利益を追求する宿命がある企業では採用しにくいものです。アドバイザーも困ってました。


先ほどの言葉と矛盾してしまいますが、情熱を語るのは良いけどそれだけじゃ社会人ではありません。しかも狙っているのが某元国営通信企業のようだったので余計心配になりました。もしくはその関連会社。


仮にその会社をNTTと呼びますが、この会社は優秀な人も多いけど、長い歴史と国営企業だった時期が長いせいか、組織そのものが硬直している会社が多く柔軟な思考はしにくい会社のようにかんじます。そんなところでこういう話をして、アピールできるのか悩んでしまいました。うーん。。。


Webサービスなんて、自分で作れる時代です。クラウドサーバを借りてちょいちょいとOSS使えばお小遣いでサービスのリリースが可能です。


多少のお金はかかりますが、サービス作るのに必要なコスト意識を身につけるために必要な授業料と思えば安いものです。そしてどれだけの時間を費やして作るのか、体験している技術者は新卒でも即戦力に近いと私は考えています。


なので、ITの仕事をしたい人は学生のうちにwebサービスを作ってみると良いですよ。採用担当に技術系の人がいたら、きっと興味を持ってくれると思います。


そんな風に新卒の技術を見てくれる面接をする会社がどれだけあるかわかりませんが。。。

ITのゼネコン下請け企業が今考えなければいけない事。

2年ぐらい前に書いてあったメモを発掘したので、手直しして備忘代わりに貼り付けときます。↓


IT産業ではシステムが持つリスクを、それを抑制できる人材、つまり技術者の人材派遣で補うという考え方(アウトソーシング)があります。


つまり、IT産業の人材派遣は、必要とされる技術があることによって成り立つビジネスモデルであるといえます。従来はシステムが基盤からアプリケーションまでパッケージとして導入していたっため、技術は多岐にわたっていました。そしてシステムが拡大、増大することによってシステムの人材派遣は成長市場となっていたと考えることが出来るでしょう。


しかし海の向こう、アメリカではこの技術者の価値を破壊するインターネットを使った新しいサービスであるSaasクラウド等が大きな力となりつつあります。まだ大きくはありませんが、かつてホストがオープン系のシステムにその座を浸食されたように、現在のように完結したシステムを販売するという形態がこのようなネット上のサービスを利用したシステムorネット上で完結するサービスにその座を浸食される可能性は無視できないでしょう。


その理由は、「コスト」です。とにかくネット上にあるサービスは安い。これはオープン系がホストに取って代わろうとしていた頃の武器の一つでした。


オープン系がホストに取って代わろうとした際には、「あんな信頼性の無いものを」とホスト技術者の多くが言いましたが、信頼性は増える技術者と積み重ねた改良により打ち消され、絶対的コストが安いオープン系はその座を奪い取りました。もちろん金融に代表される一部システムはホストが主流ですが、オープン系が食い込んでいないわけではありません。全業務をオープン系で刷新したケースは幾つもあります。


同じ事がネットサービスvs既存のオープン系で起きないとは言えないのではないでしょうか。特にこの未曾有と呼ばれる不況の中で、コスト削減を求められたときに代替案があるのならば、どのような流れが起きるのかは想像するのは難くありません。自らが行ってきた過程なのですから。


ちなみに信頼性ですが、amazonのs3は99.9%の稼働率を保障しています。年間で数時間しか止まらないと言っているこの割合を、多いととるか少ないと取るかです。これぐらいの障害なら、オープン系を採用したサービスなら発生してもおかしくないレベルです。


ちなみにネットサービスのコストが安い理由のひとつに、中〜下流工程の人員が少なく済むことが挙げられます。つまり、SIerアウトソーシングはネットサービスの割合が増えれば増えるほど減る可能性があるわけです。


エンドユーザーに直接アプローチできるシステムサービスを提供できるために何が出来るか。小さな零細IT企業が今これを考えなければ、この先生きていくのが難しくなる可能性が有ります。もちろんこれが全てではありませんが、方向性の一つとして考えなくてはいけないルートと思われます。


数年前に某WEB広告代理店の取り組みについて個人的に調べたことがありますが、何故営業と宣伝(広告)の会社なのか、やっと見えてきた状態です。これこそ、IT企業の多くが不足している「技術」の一つなのですから。

社員(技術者)の育成について。

最近


「若手が育っていない」


と言う言葉を以前より聞く機会が増えているような気がします。
危機感のあるこの言葉を発する事自体はとても良いことです。


しかしながら


「若手をいますぐ何とかしたい」


というのは虫の良い話なので、やめましょう。


中・長期の見通しならば提言できることはありますが、短期では言えません。我々の仕事は、短期で身につくものではありません。長い時間をかけて積み重ね、磨いて初めて使える技術です。詰め込んでもせいぜい目の前の仕事が捌けるようになるかどうか。現場が変われば使えなくなるものです。


「何故育ってないんだ?」


何年経っても育たない理由は、会社が彼らや彼女たちに対してぶれない中長期の目標設定を課してないからと思われます。そろそろ、この命題から逃れることをやめましょう。営業だから、現場に出てないから、自分の仕事ではないから。こういう逃げ口上を認めることもやめましょう。


そしてと営業の方々に対して。若手の仕事が取れないのは申し訳ありませんが営業の能力が原因のほとんどだと思います。この点については営業という仕事に敬意を持ち、あえて突き放します。彼らの技術相応の仕事を取ってきてあげて、とおねがいします。


それ以上の成果を望むのであれば、彼らの目標設定の場に加わるしかないでしょう。しかし日々の営業業務が忙しいというのなら仕方ありません。重ねて言いますが今をみて判断し、仕事を取ってきて下さい。営業という業務は会話を放棄することはあり得ないはずですが、それを言い訳にせざるを得ないほど忙しいということになるでしょうから。


ただ、その結果必要な情報を引き出せずに自分たちが苦しむことは忘れないで下さい。我々技術屋は、休日も何らかの学習をしてます。というか、してなかったら技術屋じゃないでしょ。


覚悟。営業として良い見せ球を作りたいのなら、若手に相応の覚悟を見せて下さい。彼ら彼女らはその覚悟を見ることで、相応するものを見せてくれることでしょう。私が覚悟を迫った時はそれ相応の言葉をもらってますので、これは保証します。ただ、今の状態じゃその覚悟は伝わりません。


下にいる人間は、上の事を良く見ています。自分たちを振り返ればそれがよくわかっていただけると思います。


お互い、覚悟を若手に見せていきましょう。その覚悟が見えれば、我々も最大限サポートしますので。

アタマのいい人を働かせる解決策と、それが抱える問題点

頭のいい人がサボる理由(なんて勿体ない)の続き。アタマのいい人の定義もこちらのエントリでどうぞ。


アタマのいい人に働いてもらうためには、何が必要なのかという話。
答えは緩衝材。間に入ってゴニョゴニョやってくれる人の事です。接着剤と言っても良いです。それもぴたりとくっつける奴じゃなくて、クッションも兼ねてる奴。


アタマのいい人は良案が閃いても、説明がめんどくさいとサボります。
そこで緩衝材がそれを理解し、拡散し、必要なところとくっつけます。


すると有益な情報が円滑に回り始め、それで良くなった結果アタマのいい人は次のアイデアを閃きます。それが何度か回るうちに組織の中で情報が徐々にスムーズに回るようになっていきます。するとアタマのいい人はサボる理由が無くなっていき、働き始めてくれます。素晴らしい。


でも、それはなかなかうまくいっていません。
その理由を幾つか挙げてみます。


・緩衝材にはリターンが少ない。


緩衝材の仕事ははっきり言って見えません。当事者すら気が付かないものが多いです。ボーナスの査定何かしたら何もしていないように見えます。人と人の間を動き回ってる間、自分の仕事してないんですから。


つまり、緩衝材の素養がある人も組織に属している以上このような損な役回りを引きうけうるメリットはあまりないわけです(実はありますが)。


・そもそも緩衝材の有用性を理解している人が少ない


緩衝材は緩衝材やってると怒られます。
自分にはなんのメリットも無く、それでもゴニョゴニョ動いていると怒られるんです。


そう、怒られるんです。
だって業務じゃないから。


そう、業務じゃないんです。
必要性が認められてないから。


組織ってのは上が考えた仕事をこなしていくのが原則です。そこで意図しない仕事をされたら組織が崩壊します。だからこれは正しい。


しかし、では有用な情報が伝達されないのは組織としてはメリットでしょうか。デメリットでしょうか。どちらが正しいかわかっている人は大なり小なり緩衝材として働きます。


では良いじゃん?と思うでしょう。これがやばいのです。


・緩衝材が中途半端になる

問題を理解した人たちは、緩衝材となるべく動き始めます。


しかし本業の片手間ですから、その緩衝材ぶりは中途半端です。この中途半端、が問題となります。中途半端に緩衝材が入るとろくな事になりません。


その理由は、緩衝材が入った安心感で、派手にぶつかり合うことです。より激しく、油断した状態でぶつかり合ってるときに緩衝材が機能できなければ、結果としてより派手に傷つけ合う事になります。


結果、情報の断絶という悪循環が始まります。アタマのいい人は「なんだ、結局理解できないじゃん」となり、上司は「結局何が言いたかったんだ」と諦める。なんと素晴らしい喜劇でしょう。


しかし、昔は組織の中に緩衝材と呼ばれる人たちがきちんと組み込まれ、機能していました。次回はそんな緩衝材が何処に行ってしまったのか書いてみたいと思います。


続く。

(2012/05/22追記)
続きを書きました。→これ

頭のいい人がサボる理由(なんて勿体ない)

新しいカテゴリ作っちゃったので、それを活用するためのエントリ。

どんな会社にも「なんでこんなアタマのいい人がここにいるんだろう?」という人が紛れ込んでいたりします。というか大体紛れ込んでいます。

ただし紛れ込んでいる人に共通するのは、だいたい怠けてます。
でも、理由を聞くとなんとも言い難い気持ちになります。
というわけで羅列してみました。


ちなみに世間で突き抜けていける人は頭が良いだけでなく、それを生かす突破力を持っているのですがそれはアタマのいい人、というカテゴリから外して読んで下さい。


・認めてもらえない


頭の悪い上司が、アタマのいい部下の説明を行くのは大変です。アタマのいい人は得てして言葉をはしょる傾向があり、言っている事を正しく理解するのがとても難しい。的確な意見を聞いても、それが理解できなければ無視してしまうわけです。アタマのいい人はその時点で諦めてしまう傾向があるため、せっかくの金言がそのまま埋もれていたりします。


これは私の経験で(上の経験か下の経験かは秘密)、別に上司に頭の悪い人が多いとかそう言う事を言ってるわけではありません。


・仕事しても給料に反映されない


これは日本のほとんどの会社が当てはまる悲しい話、と言い切ります。みんなで仲良く横並び、という教育が社会に出ても活かされ、そこに能力差が反映されません。すると頭のいい人達は効率よく楽に働く事にその力を発揮するわけです。その方が自分のためになりますからね。


「一人で仕事をしている訳じゃない」


おっしゃるとおり。でも、突破力が欲しいときその知性は得難いものなんです。経験やチームワークだけではない、天性のものとしか言い様のない閃き。それを貴重なものと思わない方がどうかしてるイ○レ○○○と思いますが言葉が過ぎるので自粛します。


・見えすぎる


アタマのいい人は問題点を容易に把握します。つまり自分が所属する組織の問題点を容易に見抜いてしまいます。


ところが組織の問題というのは根の深い問題が多く、そう簡単には直りません。しかしそれはそう思われているだけで、簡単だったりします。これが中々直らない。言っても理解されない。


するとみるみるやる気をなくしていくわけです。


一応解決策もあるのですが、解決策そのものに問題があり、と言うところでまた今度。


つづく。→これ

コミュニケーションは業務です。

腹が立ったのでカテゴリまで作ってエントリ。


コミュニケーションは業務の中で最も重要な作業です。
会議、打合せ、報告、連絡、相談、等々。
これらは全て包括的にコミュニケーションと言えるものです。


しかしこれらは日常会話すら交わさない人間の間では往々にして認識の齟齬が発生します。相手に自分の意見や考えを正しく伝え、またそれに対しての返答を正しく受け止めるのは中々難しい作業です。特に若手とのコミュニケーションは受け取るのが難しい。


それを埋めるのが普段の何気ない日常会話です。
これが理解できない馬鹿が多すぎる。
もとい、口では言うけど実行しない馬鹿です。


「何を考えてるのか分からない」


当たり前です。
会話をしていないのだから。


「何も話してくれない」


当たり前です。
普段会話をしていないのですから。


伝聞やパッと見の判断は、往々にしてその人となりを正しく理解する事は出来ません。できたら神様です。だからどんな口実であれ、社員間でのコミュニケーションが産まれるネタは潰すべきではないのです。


で、送別会は業務ではないから会社のメールを使うな、ですと?


出所次第では治りかけている風邪がぶり返しそうなネタでした。

ブログと人事評価と意思疎通。その2

前回のエントリ(こちら)の続きです。
元ネタはこちら。

ボトムアップ&トップダウン (id:jkondoの日記)

前回は最後にこうまとめました。

「会社の中で必要な情報が流通がされないと困るなぁ」



話が逸れますが、世の中の情報はどんなものであれ、様々なフィルタがかけられて流通されていると感じます。

たとえば政府からの情報は世論の反応を考慮してフィルタがかけられますし、テレビや雑誌などのマスコミからの情報もそれぞれの思想や経営判断?が反映されたフィルタを通して発信をします、いちばん小さい単位では個人からの情報でさえ、その人の思想によってフィルタされた情報が言葉や文章となって発信されています。

しかし、上記のような思想的なフィルタは幾つかの情報を併せれば本質が見えてきますが、情報そのものをシャットアウトされてしまうとネタがないので推測すら出来ません。サイアクのフィルタはこれになります。

また、情報は流通させるのに様々なコストがかかります。言葉や文章として表現するための時間的なコスト、それを相手に届けるための流通コスト等。

実は前述のサイアクのフィルタは、最もコストがかかりません。なぜなら情報の精査と加工、流通コストがかからないためです。



会社の話に戻りますが、会社の中でも社員が働く上で必要となる様々な情報があります。経営陣の方針だったり、部課単位の目標や社員が抱える悩みや問題など、会社が組織として機能していく上で必要な情報はごまんとあります。人事考課で使われる社員の評価もこれに含まれます。

しかし、情報の流通には前述のようにコストがかかります。しかも会社としてフィルタを通さなければならなくなるため、コストはさらに増えてしまいます。

そこで幾つかの情報についてはシャットアウトというフィルタをかけることになります。「忙しい」という理由が付いてくると、フィルタはコミュニケーションという双方向の情報にすら及ぶ場合があります。

このコミュニケーションという双方向で情報をやりとりする仕組みで、一方のみフィルタリングされてしまえばどれだけの弊害が起きるか難しい話では無いはずですが、不思議なことにあまり聞いてもらえない。

愚痴っぽく、しかもずいぶん長くなってしまったので、このお題については一旦終わります。中途半端ですいません。